コミックマーケット103同人誌レビュー

  • レビューをしようと思った理由

    • 昨年のことになるが、12/30・31でコミックマーケット103が開催された
    • 私も同人誌を出したが、お使いを頼んで、同人誌を買ってきてもらった
    • 同人誌を出すものとして感想はあればあるほどいいですからね
    • 買ってきてくれたuzumomenには感謝!
  • まちの本・旅行記

    • 「昭和街道 特集 消える商店街」・「昭和街道 特集 高密度建築群」・「昭和街道 特集 旧市街は誘う」 サークル:ムサシノ工務店

      • 写真で記録し、残す人たちはどういうまとめ方をしているのだろうと気になった
      • 綺麗な印刷、美しい写真が目を惹く
      • オフセット印刷なのだろうか
      • まちの雰囲気を引きで撮っているのがとてもよかった
      • 私が東日本メインなので、西日本の写真が沢山あるのはうれしい
      • いわきの三函座が収録されていて、行けなかった悔しさを思い出した
      • 見にいきたいなと思うまちが増えた。前から行かないとなと思っていたところも多いが、温泉津、舞鶴八幡浜はまだ行けてないので行きたいし、再訪したいまちも出てきた
    • 「MORIOKA'23」 サークル:アオモーリーファンタジー

      • 市街地だけではないいろんな盛岡の表情が掲載されていて、こんなまちだと感じられてよかった
      • 特によるのまちも乗っていたことがいいですね
      • 地図の掲載や写真の配置など参考になる部分が多い
      • 盛岡行きたい……
    • 「赤字紀行 vol.3.1」 サークル:AKJ LINE

      • 今年の目標は大東島に行くこと。ゆえに下調べをしたいと思った
      • 一般的な観光ガイドよりもディープなものが読みたい
      • 内容は非常に面白かったし、参考になった
      • やっぱり数日滞在しないといかんなと改めて思った
  • バスの本

    • 「Bus Service Map 2023-24冬」 サークル:愉会

      • webで自作のバス路線図を公開している方の冊子版路線図
      • 頻度別に太さが変わるというのが画期的で重宝している
      • スクロール版もあるが、個人的には冊子だとより見やすい
      • 1年に1冊ずつ増えている
      • 近年はバスを取り巻く環境も大きく変化しており、こういう「残る」タイプのメディアに記録されているのは重要と感じる
    • 「SHIMABUS 上巻」 サークル:れきかれん地理部

      • 島というのは独自の自治体で独自の仕組みで動いていることが多い
      • まずバスがあるかないかを調べるだけでも一苦労
      • 地図だけでもあると「いけるのか」と想像力が膨らみ、行きたくなる
      • バスというのは本当に全国津々浦々を走っているなと感じる
      • 下巻も楽しみ
    • 「北海道廃線時刻表」 サークル:高帽子

    • 北海道の鉄道網は私が鉄道について知った頃にはかなり廃止されていた
    • 廃線跡を走るバスに昔の流動が見える。それだけでも面白い
    • 紙の色やフォント、デザインにこだわっていたのが印象的
  • 鉄道の本

    • 「ご冗談でしょう、早川さん」 サークル:Happiness Factory

      • 鉄道ジャーナリストとしてwebメディアで鉄道の記事を書いてらっしゃる枝久保達也さんが書く歴史まとめシリーズ
      • 地下鉄という都市交通の象徴にとりつかれてしまった人ゆえの執念深さ
      • 内容が濃いので、感想は別途書きたい。五島本もまだよみかけなので、それと合わせて
    • 「あの鉄道車両が失敗した理由 総集編」 サークル:くすのきれいるわーくす

      • 技術の発展には課題がつきものなので、こういう本は好き
      • 「失敗」というのは大げさに思えるが、ソリューションが上手くいかなかった面があるというのはそうで、実例集として読むと面白い
      • また、実験的車両が多い故に結果的に珍しい車両カタログにもなるので、「こういう車両がいたんだ」と勉強になる
    • 「まるわかり東急東横線・東急新横浜線みなとみらい線 サークル:武蔵野運輸区

      • 祖母の家にいくのによくお世話になっていた東横線についてまとめた本
      • フルカラー、大ボリューム
      • 知ってる風景がそこここに出てきてパラパラ見ているだけでも楽しい
      • 沿線風景、歴史、運転系統、車両をビジュアルと文章を交えて紹介。これを同人誌でやるのがすごい。商業出版でもおかしくない分量。これだけ路線を中心にして多岐に渡る項目を取り扱い、まとめるのはすごい
      • 同人誌らしいちょっと二次元コンテンツに絡めた記述とかも面白い
      • 奥付の「作者の前で音読しないでください」は何か悲しい事件を感じさせる
  • 道路の本

    • 「神奈川県PA全ガイド」 サークル:せくしーすたいる養成所

      • この方の首都高PAガイドを以前購入していた
      • 郷里、神奈川県のPAガイドとなれば手に入れねばと
      • 神奈川は有料道路も多いので、楽しみにページをめくった
      • 名前だけ聞いていても実際何があるか知らないPAも多いので、興味深く読んだ
      • 特に面白かったこと1:「gooz」がまだ生きていたこと
      • 特に面白かったこと2:藤野PAの収容力のなさ。下りが大型7、小型19って。そりゃ渋滞もするわ
    • 「日本自動車道のはなし」 サークル:休日教育出版

      • 以前日本自動車道についてがっつり調べたことがあるので、面白そうだと思った
      • 日本自動車道について主に江ノ電サイドから見た話。「そうかー」と思うことも多かった
      • 今のところ出ている情報の視座が江ノ電湘南モノレールと鉄軌道サイドで、自動車道サイドの話をまた調べたいなーと思った。龍口園周りは少し調査したい
  • 健康本

    • 健康って何?

      • 友人らが関わる健康という8サークルが1冊ずつ写真集を出す企画があり、その中で何冊か買った
      • ちなみに、健康とはまちを歩き、見ていて健康になるものということらしい。わかるようでわからない
    • 「健康」 サークル:キュウリの血と肉

      • まちにある謎の看板やペイントに焦点をあてて、まず「わかる」か「わからない」かというのに分類しているのが面白い。「健康」にも分類が存在するのだ。
      • 個人的には多古町の「共鳴合体」がツボ。見にいきたいなぁ、これ……。
    • 「健康」 サークル:逍遥倶楽部

      • 見ていていい気持ちになれる「人の営み」に関する風景を分解しているのがわかりやすくていい
      • 商業については主にロードサイド中心なのがなお興味深い
      • 今や発展しているとわかりやすい風景はロードサイドのほうが見てわかりやすくなったということなのだろうか
    • 「健康」 サークル:多西送信所・にし

      • 「健康」というより「ツーロック」って書いた方が面白かったかも(企画だからタイトルはこうなるんだけど)
      • 名古屋市交通局の独特な世界が見られて面白かった
      • 名古屋、ツーロック強調しすぎでしょ
      • キャプションがないのは、かえってめくるめく名古屋市交通局の迷宮に誘っているかのようで良かった……
    • 「健康」 サークル:鴨春会

      • 表紙が強い。フォントといい、絵面といい
      • 一目でわからない、けれど噛むと味がどんどんしてくるスルメ系の「健康」(???)
      • やっぱり時代が交錯する写真は「強い」と播磨研究学園都市の写真を見て思う
      • 最後に営団前踏切だして唐突にめくるめく、思想が茫漠としている「健康」の世界から思想出してくるのもいいなと思った
    • 「健康👈」 サークル:多西送信所・渦森うずめ

      • 問題作(褒めてる)
      • 前作「まちの主張」からさらにアクが強くなったと個人的には思う。
      • アクが強い第1の要因は前書きにある。この前書きだけで面白い
      • 「よるべのない健康の時代に」って何。「健康」はそもそも寄る辺がないから健康というしかないのでは……
      • やっぱりどうしようもなく人間ってこういうことしちゃうよね、みたいな非合理というか、「どうしてそうなっちゃうの」とか「やっぱそうなっちゃうか~」みたいな営みがまとまってるのがいいし、それを集められるところが彼の強いところなんだろうなと思った
  • 最後に