レビューをしようと思った理由
まちの本・旅行記
「昭和街道 特集 消える商店街」・「昭和街道 特集 高密度建築群」・「昭和街道 特集 旧市街は誘う」 サークル:ムサシノ工務店
「MORIOKA'23」 サークル:アオモーリーファンタジー
- 市街地だけではないいろんな盛岡の表情が掲載されていて、こんなまちだと感じられてよかった
- 特によるのまちも乗っていたことがいいですね
- 地図の掲載や写真の配置など参考になる部分が多い
- 盛岡行きたい……
「赤字紀行 vol.3.1」 サークル:AKJ LINE
- 今年の目標は大東島に行くこと。ゆえに下調べをしたいと思った
- 一般的な観光ガイドよりもディープなものが読みたい
- 内容は非常に面白かったし、参考になった
- やっぱり数日滞在しないといかんなと改めて思った
バスの本
「Bus Service Map 2023-24冬」 サークル:愉会
- webで自作のバス路線図を公開している方の冊子版路線図
- 頻度別に太さが変わるというのが画期的で重宝している
- スクロール版もあるが、個人的には冊子だとより見やすい
- 1年に1冊ずつ増えている
- 近年はバスを取り巻く環境も大きく変化しており、こういう「残る」タイプのメディアに記録されているのは重要と感じる
「SHIMABUS 上巻」 サークル:れきかれん地理部
- 島というのは独自の自治体で独自の仕組みで動いていることが多い
- まずバスがあるかないかを調べるだけでも一苦労
- 地図だけでもあると「いけるのか」と想像力が膨らみ、行きたくなる
- バスというのは本当に全国津々浦々を走っているなと感じる
- 下巻も楽しみ
- 北海道の鉄道網は私が鉄道について知った頃にはかなり廃止されていた
- 廃線跡を走るバスに昔の流動が見える。それだけでも面白い
- 紙の色やフォント、デザインにこだわっていたのが印象的
鉄道の本
「ご冗談でしょう、早川さん」 サークル:Happiness Factory
- 鉄道ジャーナリストとしてwebメディアで鉄道の記事を書いてらっしゃる枝久保達也さんが書く歴史まとめシリーズ
- 地下鉄という都市交通の象徴にとりつかれてしまった人ゆえの執念深さ
- 内容が濃いので、感想は別途書きたい。五島本もまだよみかけなので、それと合わせて
「あの鉄道車両が失敗した理由 総集編」 サークル:くすのきれいるわーくす
- 技術の発展には課題がつきものなので、こういう本は好き
- 「失敗」というのは大げさに思えるが、ソリューションが上手くいかなかった面があるというのはそうで、実例集として読むと面白い
- また、実験的車両が多い故に結果的に珍しい車両カタログにもなるので、「こういう車両がいたんだ」と勉強になる
「まるわかり東急東横線・東急新横浜線・みなとみらい線」 サークル:武蔵野運輸区
- 祖母の家にいくのによくお世話になっていた東横線についてまとめた本
- フルカラー、大ボリューム
- 知ってる風景がそこここに出てきてパラパラ見ているだけでも楽しい
- 沿線風景、歴史、運転系統、車両をビジュアルと文章を交えて紹介。これを同人誌でやるのがすごい。商業出版でもおかしくない分量。これだけ路線を中心にして多岐に渡る項目を取り扱い、まとめるのはすごい
- 同人誌らしいちょっと二次元コンテンツに絡めた記述とかも面白い
- 奥付の「作者の前で音読しないでください」は何か悲しい事件を感じさせる
道路の本
「神奈川県PA全ガイド」 サークル:せくしーすたいる養成所
「日本自動車道のはなし」 サークル:休日教育出版
健康本
健康って何?
- 友人らが関わる健康という8サークルが1冊ずつ写真集を出す企画があり、その中で何冊か買った
- ちなみに、健康とはまちを歩き、見ていて健康になるものということらしい。わかるようでわからない
「健康」 サークル:キュウリの血と肉
- まちにある謎の看板やペイントに焦点をあてて、まず「わかる」か「わからない」かというのに分類しているのが面白い。「健康」にも分類が存在するのだ。
- 個人的には多古町の「共鳴合体」がツボ。見にいきたいなぁ、これ……。
- 嵐の湯多古店らしい。アクが強い……
- https://www.ando-ind.co.jp/arasinoyu/
「健康」 サークル:逍遥倶楽部
- 見ていていい気持ちになれる「人の営み」に関する風景を分解しているのがわかりやすくていい
- 商業については主にロードサイド中心なのがなお興味深い
- 今や発展しているとわかりやすい風景はロードサイドのほうが見てわかりやすくなったということなのだろうか
「健康」 サークル:多西送信所・にし
「健康」 サークル:鴨春会
「健康👈」 サークル:多西送信所・渦森うずめ
- 問題作(褒めてる)
- 前作「まちの主張」からさらにアクが強くなったと個人的には思う。
- アクが強い第1の要因は前書きにある。この前書きだけで面白い
- 「よるべのない健康の時代に」って何。「健康」はそもそも寄る辺がないから健康というしかないのでは……
- やっぱりどうしようもなく人間ってこういうことしちゃうよね、みたいな非合理というか、「どうしてそうなっちゃうの」とか「やっぱそうなっちゃうか~」みたいな営みがまとまってるのがいいし、それを集められるところが彼の強いところなんだろうなと思った
最後に
- コミックマーケットは最近買う本減っていたが、今回は買う本が多かった
- 自分が同人誌を出したことも大きいのかもしれない
- 今回私は中心市街地とロードサイドを見比べる本を出した
- 今後、鴨春会さんとメロンブックス・boothで委託販売します
- 鴨春会は次は第8回旅チケット(通称:たびチケ)に出展するらしいので、見かけたらよろしくです
気力を使わないブログ投稿、はじめます
宣言
- 今回の記事から、箇条書きの記事も混じるブログにしたい
理由
- 今年こそはブログでどんどん発信したい
- 理由1:発信して記録をためていきたい
- 理由2:発信して手軽にやった感を得たい
- そのためには気軽に投稿できる環境を作る
- 歳と共に気力は減衰し、書き損ねたブログの記事は数知れず
- 体力・気力を使わない方法がブログ記事を多く生成するには大事
- 気力をどこで使っているのか
- 文章にしようとするところ
- 文章をきれいにしようとしてしまう(それでもあの程度だけど)
- 接続詞や言い回しにも結構苦労する
- 気力を使わないための箇条書き
- 文章がしっかりなくてはいけないという考えを捨てる
- そもそもブログはどうせ編集や校閲なんて通らない
- じゃあきれいな文章じゃなくていいのではないか
- 気力を使わない以外にもいいことがあることに気づいた
- 箇条書きの方が生っぽさがある。これがいい
- よって今回から数を書くために箇条書きで公開することに
- 今年こそはブログでどんどん発信したい
背景
- 普段執筆の際にはworkflowyに書き散らしてから整理し、それから文章に整える
- これまでやってきた形の途中でアウトプットするという点でやりやすい
最後に
- 今後、本ブログでは文章と箇条書きの記事が混じることになると思うが、ご容赦願いたい
書くことメインの「まち探訪家」が「写真集」の同人誌を作ったワケ
秋頃、「同人誌を作ろうかな」と思いたちました。
理由としては、同人誌であれば、少しでも自分のやりたいこと(やりたい方向性)を形にできると思ったからというのは大きく、今年露出が少なかったな、という気持ちもあります。
普段、私は「まち探訪家」としてまちや交通に関するライティングを中心に活動していますが、「まち探訪」というのは何もライティングだけではありません。
では、「まち探訪」というのは何をしているのか。一言で言うのは難しいです。しかし、あえてライティングに頼らず、「ライティング」だけではないと表現したいなと思いました。そう考えた結果できたのが、今回の同人誌「City Perspective」というわけです。
今回の大きな特徴は「文章を最低限のキャプションにとどめた写真集にした」ということです。
4年前に制作した同人誌「道路公団民営化15年目の通信簿」、「渋谷、新時代 -消費文化を超えて-」はゴリゴリのライティングだったのですが、それとは対照的なものとなっています。
ただ、まちの写真集はかっこいい・エモいものがプロ、アマ問わず沢山刊行されています。友人の一人も団地の写真を撮って年数冊のペースで刊行しているのを横目に見てきました。しかし、私はそういうタイプの写真はあまり撮りません(撮れません)。
そもそも写真撮影のマインドが違うなと思っています。私はまちを昨今流行の言葉で言うなれば、「マインドフルネス」のようなマインドで撮影しています。風景が立ち現れてきた時に撮し、残すというわけです。
そこに中心市街地がどうだとか、ロードサイドがどうだとかいう評論や評価は関係ありません。
いかなる風景が、いま見えているのか。
ただそれだけです。
そして、まち探訪としては、風景から立ち現れた疑問を探るというわけです。
つまり、「City Perspective」はまち探訪のいわば「入口」で、まちを訪問して見てきた風景の写真集です。
でも、ただ写真を並べてもテーマ性がわかりにくいですよね。そこで、あえて「まち」のことで話題になりやすい「中心市街地」と「ロードサイド」に分類される写真をピックアップし、カタログのようにまとめてみました。
「City Perspective」を手に取って何を思うかは自由です。「中心市街地はいいな」でもいいし、「ロードサイドが好き」でもいい。ただ、一度並べてみることで、擬似的に「マインドフルネス」のような状態でまちを見る時間が流れたなら、「まち探訪」の一端に触れていただけたならいいなと思っています。
本作はこのように、思想が先に来ている本で、いわば「実験作」です。ゆえに、反応も大きくないかなと想定し、数十部限定での頒布としました。
頒布はコミックマーケット103、booth、メロンブックスで行う予定になっていますが、もしかすると早めに予定部数終了となるかもしれません。
コミックマーケット103(31日 東ホール キ55b「鴨春会」):https://twitter.com/yuente/status/1738500300422726118
booth:https://mistp0uffer.booth.pm/items/5352160
メロンブックス:https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2257040
もし、何かこの写真集に感じるところがあれば、ぜひ、手に取って、そして感想をX(旧Twitter)やブログ、もしくはwaveboxでいただければと思います。
それでは、なにとぞ、よろしくお願いします。
まち探訪家・鳴海侑の2021年1~3月仕事まとめ
気がついたらもう年度はじめ。毎年恒例の花粉に悩んでおります。あとは春眠暁を覚えず。本当に昼まで起きられない。原稿が滞っており、各方面にご迷惑をおかけしております。がんばります。
特に今月は大きい仕事をやっているので、ちょっと大変です……。実は。
おちついたらMBOやOKRをきちんと定めてここで宣言してやっていく見たいにできればいいのですけどね。いつになるかな……。
では、今回も記事まとめから。
webメディア公開記事
・1/3:大都会の東京駅からなんと「荒川土手」まで! 路線バス「東43」系統で楽しむギャップ旅とは(アーバンライフメトロ)
・1/6:大阪市中心部から箕面まで直結可能に!「北大阪急行」延伸線のいまとダイヤを探る(乗りものニュース)
・1/10:新駅開業で大注目「綱島」再開発でどう変わるか(東洋経済オンライン)
・1/15:丘陵地開発で景観も充実 梨とニュータウンの市「稲城」を巡る【連載】多摩は今(4)(アーバンライフメトロ)
・1/24:神秘と信仰の秘境・御岳山 今も150人が住む「天空の集落」とは?(アーバンライフメトロ)
・2/3:「浦和8兄弟」、物件を買うならどの駅がオススメなのか(楽待新聞)
https://www.rakumachi.jp/news/column/272866
・2/24:埼玉高速鉄道の「岩槻延伸」は実現するか 延伸線予定地 その現状とダイヤを予想してみた(乗りものニュース)
・2/27:東京駅からワンコインで行ける! 高速バス「1時間プチ旅行」の知られざる魅力とは(アーバンライフメトロ)
・3/5:最終処分場から鎌倉より大きい大仏まで――マイナーでも魅力満載な町「日の出」を巡る【連載】多摩は今(5)(アーバンライフメトロ)
コメントを寄せた記事
・2/14:住みたい街1位、なぜ「本厚木」? 専門家が指摘した意外な「一因」(J-CAST ニュース)
・2/23:住みたい街「圏外」でも「魅力のエリア」って? 引っ越しシーズン、「まち探訪家」語る首都圏のオススメ(J-CAST ニュース)
・3/10:ABEMAヒルズ(ABEMA TV)
・3/30:「郊外で[のんびり]暮らす!」(SPA! 4月6日号)
やるやる詐欺にならないために
有料note、2月くらいにやるといってもう4月です。多分これ、新しいコンテンツを何か頑張って提供しないといけないと思っているのが要因なのだと思います。そこで、まずは具体的にやりたいことからやっていこうと思いました。
◎過去の同人誌をリライトする
・「道路公団民営化15年目の通信簿」のブラッシュアップ版連載
・「渋谷、新時代」のブラッシュアップ版連載
◎語っておきたいことを放言する
・仮タイトル「再考、公共交通」
・仮タイトル「コミュニティに溶け込まないまちの歩き方」
・仮タイトル「コミュニティまちづくりへの違和感」
◎コロナ禍だからこそ、海外のまちの話をする
・香港
・澳門
・台湾(主に南)
こう並べただけでも結構なコンテンツの量があります。がっつり取り組めそうです。
いまのところこういう単品記事をつくるのをメインにしていけば自ずと上手いマガジンが出来てくるのではと思っています。まずは単品記事200円~300円にしてやっていこうと改めて考え中です。
ただ、いまの原稿ペースだと5月に始められれば御の字。それまでに普段の生活サイクル、原稿サイクルを整えさせていただければと思います。
まち探訪家・鳴海侑の2020年11月・12月仕事まとめ
年始というのは師走以上にあっという間に過ぎていくもので、もう1ヶ月が終わろうとしています。少しずつ、日々のことも書きはじめていこうとも思っています(後述)。
まずは、定例の記事まとめから。
webメディア公開記事
・11/1:「志村けん」だけじゃない 都内でたった2つしかない国宝建造物がある市「東村山」を巡る【連載】多摩は今(2)(アーバン ライフ メトロ)
・11/4:進むオフィスの誘致! 「みなとみらい」にヒトが集まる理由(楽待新聞)
https://www.rakumachi.jp/news/column/268826
・11/13:鉄道と飛行場のパワーが生み出した街「立川」 大型施設も充実、あなたが持ってるイメージは?(アーバン ライフ メトロ)
・11/14:東京23区の鉄道空白地帯解消へ 都営大江戸線延伸線予定地 その現状とダイヤを予想する(乗りものニュース)
・12/5:下町を駆け抜け、いざスカイツリーへ! 新橋発の路線バス「業10」系統で楽しむ1時間プチ旅行とは(アーバン ライフ メトロ)
・12/12:池袋にLRTは果たして現実的なのか 「IKEBUS」の課題とは?(乗りものニュース)
・12/21:武蔵小金井駅前が再開発で大変身 自然も豊か過ぎる市「小金井」を巡る【連載】多摩は今(3)(アーバン ライフ メトロ)
書きたいことをほどよく届けるために
最近よく言っていますが、書きたいことが沢山あります。まちの見方、最近の世の中を見て大切にしたいと思ったこと、風景の記録など。
でも、私はできるだけ多くの人に読んでもらうような文章を書いて、社会に向けて大声をあげたいわけではありません。沢山の人に共感してもらえるような感性も思想も持っていません。
だからこそ、ハーブティーを飲んでいるときのように落ち着くようなひとときと文章を共有できる人たちに届くような発信の仕方がないものかと思い、悩んでいます。
ただ、結論はほぼでていて、一番は活動を応援したいと言ってくれる人に投げ銭をしてもらうことなのだろうと思っています。
有料マガジンのプランと内容を詰めてみた
そこで、前にnoteに書いた案をもう少しブラッシュアップしてみました。
○マガジン「plate」(無料)
・活動報告(2月に1回)
・ちょっとした面白い写真やまちの簡単な探訪記。(月1~2)
○マガジン「tea」(単品100円、月額300円)
・私のおすすめの本や漫画、音楽(週1)
・風景の話(月1~2)
・大都市以外のまちの話(月1~2)
○マガジン「cookie」(単品200円、月額400円)
・まちに関するちょっとした思い(月1~2)
・大都市のまちに関する話(月1~2)
○マガジン「tea set」(月額500円)
「hot tea」+「country cookie」
○マガジン「donburi」
・記事や取材のこぼれ話(全て単品販売、500円)
さらに気が向けば「donburi」の中で独自の記事も書こうかなと思っています。
スタートはおそらく2月から。それまでにnoteのマガジンも整理しなくてはいけませんね。
風景や音楽や空間…主観的な話を今年はたくさんしたい
「なぜ私は書いているのか」。これは昨年の重要な問いでした。
メンタルの調子を崩し、書くことをやめた日々、それでも何かを書きたいという欲求とアウトプットをすり合わせる日々。続けていけば慣れると思いましたが、なかなか慣れませんでした。気がつけばライターをなんとなくやっていて3年が過ぎていました。正直に言えば今まで一番長続きした仕事になっていました。
そもそも、書きたいという気持ちが芽生えたのは中学生の時でした。偶然にも私に書くためには調べることが大切だと教えてくれた「師匠」のような方がおり、彼の教えもあって、私は断続的に書き続けてきました。しかし、今まであまり納得できたことはありません。すると、何のために書いているのかと考えるのは必然です。
昨年末から考える時間を設けることがあったので、積極的に自分のことを考えることにしました。今まで書くという行為にとらわれすぎていたので、あくまで執筆をツールとして位置づけた上で、伝えてどうしたいのかを掘り下げていきました。
結果、「自分のことを知ってほしい」、「私の考えや価値観を理解してほしい」という幼稚にもとれる答えが出てきました。
ただ、この答えに自分は大変思い当たりがありました。幼少期のトラウマです。
空気のように扱われて無視されたり、友達がうまく作れなかったりした日々。アイデンティティーがないことに悩んだ日々(実は今でもそうです)。考えや価値観が親に伝わらず、いつしか口をつぐんだこと。そしてどんどんコミュニケーションの方法がわからなくなっていったこと。
つまり、私は過去の自分をなぐさめ、自分を認めるために書いているとも言えます。すると、実はいま書いていることは決して書きたいことの全てではないことがわかります。
私が主に書いているものを見ていくと、いまあることやいま起きている出来事を理解する手助けになるものがほとんどです。そのためにほとんどの記事で事実を重視し、印象や感情を排除しています。そのため、人によっては私のことを論理的で事実重視であると思う方も多いでしょう。
しかし、友人の中には私のことを感情的で感覚的であるという理解をしている人もいます。彼らの理解は非常に正しく、私は物事を感覚的にとらえる中で抱いた疑問から調べものをはじめていきます。結果、アウトプットされるものは非常に事実重視ではありますが、それは文章を作る中で抽出しているのです。
抽出したものが私にとって書きたいことの全てかといえば、違います。本当は美しい風景、楽しい音楽、落ち着く空間といった主観的なことを書きたいのです。でも、私は大変に臆病で怖がりです。だからこそ、事実を重視して文章を組み立てています。
文章をこの世に公開すると、実にさまざまな反応をいただきます。基本的にはうれしいものです。しかし、そのうれしさを全て吹き飛ばすのが印象や感情に基づく否定的なコメントです。なぜならば、記事の起点が感覚的に始まっているからで、感覚から否定されているような気持ちになるからです。ずっとこの感情の理由が謎だったのですが、年末にいろいろと考えていくうちに理由に気づくことができました。
過去の自分をなぐさめ、自分を認めるために書いているからこそ、否定されると不安と恐怖で頭がいっぱいになるのです。思えば、初めてものを書いた時に親からもらった「おまえの文章なんて下手くそで読めたものではない。私が直してやろう」という言葉からずっと一貫しています。
自分の思いに気づき、認めたいま、主観的な話もどんどん書いていこうと思っています。もちろん今までライターとして評価していただいている部分は事実重視の文章ですので、今まで書いている媒体に対してはやることは変えません。それと並行した取り組みとして、もっと自分を知ってもらうために、価値観を理解してくれる人を探すために、自分が思う事を書いていこうかなと思っています。
一方で、主観をうまく出した文章を書いていこうとすると、どうしても不安が先に来ます。そこでまずは心理的な安全性を担保した上で書きたいことを書くために「安定に努める」ことを重視することにしたのです。
安定というものには大きく分けて外面的なものと内面的なものがあります。外面的なものでいえば定職に就いている、家族がいる、お金に困っていないなどがあります。他者から見える表面的なことなので、コントロールできるところとできないところがはっきりしています。そこでまずはコントロールできるところとして知識を生かして会社に所属し、生きていくために必要な仕事の軸足をそちらに置きました。
次は内面的安定です。自分の感情を理解しながら外面的なものとすりあわせながらやりたいことを遂行していく。これは私にとってとても難しいことです。でも、今年は外面的安定を軸にして内面的安定も両立することに努めたいと思います。そのために主観的な話もどんどん発信していこうと思っています。
ただ、発信の内容やツールは模索中です。今後どういった発信を行っていくのか。ぜひ楽しみにしていてください。
「安定に努める」をベースに2021年を生き抜く。
「安定に努める」。
激動の2020年を生き抜き、2021年になるにあたって改めて意識したことです。昨年は世界的な事象を抜きにしても自分の中で大きなことがいくつかありました。
抑うつに苦しんだ2020年前半
まず前半で苦しんだのは抑うつの悪化でした。
私は中学3年生の頃から不安障害と抑うつ状態を15年間引きずっています。昨年は年始ごろから調子が悪く、2月になるといよいよ原稿が書けなくなり、編集さんに迷惑をかけてはいけないという思いから活動休止を申し入れました。
おそらくはコロナ禍の始まりによる不安も影響していたのだと思います。もう7年以上通院しているかかりつけ医からは抗うつ薬を処方していただき、薬で対症しつつ、カウンセリングで根幹からの治療に取り組んでいきました。
休業中は楽にすることを努めていました。よく眠りましたし、受動的にしか行動できないので、youtubeでひたすらレコメンドされるバーチャルyoutuberの動画を見ていました。心が疲れたときには休みが一番ということで数ヶ月休んでいましたが、同時に社会的に外出が難しくなってしまいました。そこで、しばらく休業を延長することにしました。
特別定額給付金が支給されるタイミングではベランダガーデニングをはじめて植物の成長に一喜一憂し、Nintendo Switchも手に入れて「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」でハイラル旅行を楽しんでいました。おかげですっかり元気になり、夏からライティングに徐々に復帰できました。
同時に心機一転も図ろうとペンネームを鳴海行人から鳴海侑へと改名して、夏頃から活動を再開しています。
「無理」なコミュニケーションをやめるということ
さて、休業を余儀なくされたことでさまざまな無理、無茶を意識せざるをえなくなりました。以前より無理をしがちだと周囲の人に言われる機会は多かったのですが、いよいよ無理を受け入れないと自分が持たないと諦め、受け入れました。そのうち大きなものはコミュニケーションに関することでした。
現代社会では「コミュニケーション」が重要とされています。そこで私は今まで調和や共感を使い対立を避け、多少難しくても頑張り、インターネットでは積極的に発信し、多くの人々に出会っていただいて知見やつながりを集めてきました。こうしてなんとか生きていこうとしました。
でも、無理でした。スマートウォッチのストレスメーターは正直なもので、ストレスがはっきりと刻まれていました。無理をしては迷惑をかけたり、ストレスをためたり、自己嫌悪に陥ることが多くありました。メンタルに与える負の影響は計り知れません。
そもそも、私は不安障害でも回避性の傾向が強く、また社交不安もあります。そんな人間に今までのようなコミュニケーションの取り方は無理があるわけです。
ならばもう無理を受け入れようという結論に至りました。むやみに人間関係を広げようとすることも、頑張ってストレスの残りそうな会話をすることもこれからは無理にしないようにしようと思います。もちろん、社会的なつながりというものがある以上やめられることではありませんが。
また、コミュニケーションで受け入れていた無理も少しやめました。スケジュール性のない「理想」を埋め尽くしていたスケジュールから、「現実」のスケジュールにすると、達成感を得ていけるようになりました。
ただ、孤独感が強い人間なのでどこまで自分を守るコミュニケーションができるかは疑問ではあります。最近は主に3つの下げ札をして自分の精神衛生を守ろうとしています。
1.「私は自己主張がしづらい人間です」
2.「批判されると恐怖が残ります」
3.「親密になってくれる人を探しています」
ここに長々とコミュニケーションについて書いているのも下げ札の一環です。もし仮に私と会いたいと思っている方は待つよりもTwitterやメールで声をかけてみてください。お断りする可能性も少なくはないですが、悪く思っているというよりも不安が大きいと解釈していただけますと幸いです。
収入の安定は心の安定につながる
最後の大きなことですが、ご縁があって給与をいただく仕事を3年ぶりにさせていただくことになりました。友人からの紹介で、現在は週2回、今後週4~5回と徐々にライティング活動からメインの活動の軸足を移していくことになります。
最大の理由はやはり「安定」です。給与がある程度確定している状態に置くことで、ライティングの活動の質を上げることが可能と考えました。もちろんライティングの頻度は下がりますが、よりライティングでやりたいことや伝えたいことを残すためにはある程度の安定が私の中で必須条件がということに気づきました。
もちろん、給与だけで精神を安定させることは難しいです。組織の中に入るわけですから、中の雰囲気も重要です。幸い現在の仕事もサポートしていただきながらやる仕事で、職場の方も優しい方ばかりです。秋から始めた仕事でまだまだ慣れないことも多いですが、向上心を持って仕事できているのは相性がいい証拠ではないかと思っています(もちろん凡ミスでしょっちゅう凹んでもいますが)。
今後は自身の安定に努めつつも、二足のわらじを履いて伝え、表現していきたいと考えています。
では、安定に努めることをベースに2021年はなにをやっていきたいのか。次回記事以降で深堀りしていきたいと思います。